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Wavesチェーンのその後: Vires Finance v2

そもそもWavesとは?

WavesネットワークとはBTCのスケーラビリティ問題を解決するために生まれた典型的POSネットワークです。ただし、設立は2016年とその歴史は長いため、聞いたことのある方は非常に多いのではないでしょうか。2020年にはERC互換のあるWavesトークンの発行もしております。

技術的な面は典型的なPOSネットワークで特筆すべきことはないです。L1チェーンの中では比較的Defiが充実していることが特長として挙げられます。

Vires Finance

Vires FinanceとはそのWavesネットワークの中でも最大級のDefiとして知られています。仮想通貨のレンディングプロトコルとしては破格の利回りが特長であり、Wavesネットワークを利用する最大のメリットがこれです。また、一般的なレンディングプロトコルと同様に手形トークンの再投資(イールドファーミング)も行うことができます。

Vires Finance

Viresの目玉USDNとその相次ぐデペッグ

Vires Financeは高い利回りが特長でしたが、その最大の目玉はUSDNというアルゴリズム型ステーブルコインを発行していることでした。このUSDNはかの悪名高いLuna TerraのステーブルコインUSTとほぼ同じ仕組みを持っていました。つまり、USTの価値をWavesのネーティブトークンWavesによって担保するといういわばネズミ講式の仕組みをとっており、当然LUNA騒動の後、このUSDNも幾度もでぺっぐの危機に瀕していました。

そしてUSDN最後にして最大の危機は2022年8月に起きました。USDNの価値は大きく崩れ、Vires FinanceからはUSDNの引き出しが殺到し、プロトコルは資金ショート寸前のところまで行きました。USDNだけでなく、USDNを借りる際に担保として使われていたWavesやUSDT、USDC(これらはもちろんネーティブ通貨でないです..)もクレーム不可能となり、さらにはViresからのブリッジも禁止され、Wavesで資金を運用していた方の多くは多額の損失を被ったのではないでしょうか。

Vires Finance v2の再誕

こうした状況の中、USDNの信頼は崩壊し、Viresプロトコルはついに既存のVires Financeをフルリセットし、プロトコルは新しい出発を遂げることを決定しました。

この新しいVires Finance v2では、USDNを廃止することによってサービスは比較的安定するようになりました。旧Viresへの預金者は新しいトークンSURFを配布することによって部分的に補填される仕組みになっています。

そして安定期へ

Vires FinanceのはUSDNの残骸処理に苦しみながらも翌2023年には完全にv2への移行を果たすことができました。元からこのDefiはかなり怪しいと思われていましたが、さらに信頼性を失いつつ、ブロックチェーンのトラストレスを別の次元から達成できたのではないでしょうか。

これら大きな騒動の後もWavesの価格は比較的安定しています。当サイトは一切の責任を負いかねますが、Vires Finance v2での運用を検討してみてはいかがでしょうか。

Vires Finance

参考

Wavesチェーンのその後: Vires Finance v2
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