分散型コンセンサス・アルゴリズム「ハッシュグラフ」とは？

Hedera Hashgraph (HBAR)とは？

HBARは従来のブロックチェーンが抱えるトランザクションの遅さやエネルギー使用量、スケーラビリティなどの問題をハッシュグラフというアルゴリズムを用いて解決した新しいタイプの分散型基本台帳です(厳密にはブロックチェーンではないと言われます)。

HBARはコンピュータサイエンスの第一人者であるLeemon Baird博士を中心に開発が進められていることから、技術的に高い評価を受けています。これによって新しいタイプのアルゴリズムでありながらビサンチン耐性や強力なコンセンサスメカニズムを兼ね備えています。

Hedera Hashgraphネットワークの核「ハッシュグラフ」とは？

通常のブロッックチェーンでは取引データをまとめて一つのブロックとし、これらのブロックを横並びに検証していくことでデータを保全していました。ハッシュグラフに使われているアルゴリズムである有向非巡回グラフ(DAG)では、各々の取引データを直接接続し、データの並び順を担保しつつ、各々の取引データを検証していきます。

Hedera 取引の平均取引手数料は0.0001 米ドルで、多くの場合 5 秒以内に完了します。一般的に、最も一般的なプルーフ オブ ワーク (PoW) ベースのブロックチェーンでは たかだか5 ～ 20 件のトランザクションしか処理できないのに対し、Hedera Hashgraph は1 秒あたり 10,000 件以上のトランザクション (TPS) を処理できるとされています。

DDos耐性

ガス代の著しく低いネットワークに共通するのはDDos攻撃に対して弱いということでしょう。例えば、Solanaネットワークは非常に簡素なコンセンサスアルゴリズムによって低いガス手数料と高いトランザクション速度を実現していましたが、度々DDos攻撃に遭いネットワークそのものが落ちてしまうという事態もありました。

Hederaは独自のコンセンサスアルゴリズムよって非同期ビサンチン耐性を実現しており、DDOs攻撃やまたは（悪意のない）大量のトランザクションに対処することが可能となっています。

EVMとの互換性

HederaネットワークのサービスのひとつであるThe Hedera Smart Contract Service (HSCS)はHedra上の機能を高度に調整され高いパフォーマンスを誇るEthereum Virtual Machine (EVM)との統合を実現します。

分散性

ハッシュグラフはブロックチェーンと同様に中央管理者のいないDecentlizedされたエコシステムを確立することができます。しかし、現在Hedera Hashgraphは最大39の非常に多様なグループで構成される中央管理委員会によって運営されています。Hedera HashgraphはProof of Stake(PoS)メカニズムを導入することで分散性を担保しています。また、将来的にはこの管理委員会の手を離れ、パーミッションレスなシステムへと移行するようです。

将来性

Hedera Hashgraphはその効率性によってブロックチェーンにとって置き換わるものとして注目を集めています。また、様々な企業からも支援を受けており、ブロックチェーン上には既にいくつかの注目度の高いDappsもローンチされています。今後、ネットワークがさらに分散化していくことになれば、より面白いWeb3の世界を実現できるのではないでしょうか。

参考