【特集】Tetherの公式報告書、現金と準公的資金の割合は史上最高の86%に達する

Tetherの報告書によると、2023年9月30日時点で、現金および準公的資金がTetherの準備資産の約86%を占めていることが判明しました。これは、Tetherの準備資産において現金と準公的資金が最も割合が高くなった状態です。

報告書によれば、準備資産の中で、約566億ドル相当の米国財務局債券が90日未満の満期日で保有されています。また、この債券を巡る逆取り引き契約による取引額は約88億ドルです。さらに、1ドルにペッグされた米国マネーマーケットファンドで82億ドル、現金および預金で2億9200万ドルが保有されています。その他、アメリカ以外の国の国債として6500万ドルが保有されています。現金および準公的資金の総額は約740億ドルで、これはTetherの準備資産の約85.73%に相当します。

報告書はまた、Tetherが収益を上げる手段として担保付きローンへの依存を減らしていることも示しています。担保付きローンは現在、5.1億ドル分のUSDT準備資産を占めており、前回の報告書と比べると約3億3600万ドル減少しています。以前、Tetherはこの担保付きローンを減らすと発表した後に、担保付きローンを継続していたことで批判を受けていました。

Tetherは関連ブログ記事でも、10月31日をもってさらにローンを縮小する予定であることを予告しています。この日までにさらに11億ドルのローンが整理され、残るローンは9億ドルになると述べています。

BDOはTetherの準備資産に関する報告書を毎四半期公開しており、四半期終了後から報告書が公開されるまでに１カ月の期間があります。2024年にはリアルタイムの監査報告書を提供するシステムを導入する予定です。