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【速報】IBMの新しいプロトタイプAIチップがデビュー、エネルギー効率が圧倒的に向上
NorthPoleチップのエネルギー効率は驚異的なもの
IBMは最近、新しいプロトタイプAIチップ「NorthPole」を発表しました。このチップは、現在利用可能などのチップよりもはるかに速く、エネルギー効率も高いとされています。Science Magazineに掲載された研究によれば、NorthPoleチップは関連するベンチマークで「エネルギーメトリクスを25倍高め」「遅延時間メトリクスを22倍低く」しているとのことです。これは、従来のGPUと比較してもエネルギーの要求量がわずかで高いパフォーマンスが期待できることを意味しています。
NorthPoleチップのネオンエレクトロニクス研究者による評価
ノルマンボトルネックと呼ばれるAI処理の改善の障害の一つには、現在のアーキテクチャでは処理能力がメモリの要求量を下回ることがあります。そのため、処理ユニットとランダムアクセスメモリの間で情報が送信される際には遅延が発生します。この問題を解消することは、多くの専門家にとって、デバイス内で強力なニューラルネットワークをローカルで実行するための鍵であると考えられてきました。フランスのパレゾのパリ・ザクレア大学のネオンエレクトロニクス研究者、ダミアン・クェルリオは、NorthPoleのエネルギー効率を「驚くべきもの」と評価しています。IBM Researchチームの論文によると、「NorthPoleは、より進んだ技術プロセスを使用しているアーキテクチャを含め、すべての主流のアーキテクチャを上回る」とのことです。
NorthPoleチップの特徴と応用可能性
IBM Researchによると、同社のカリフォルニアラボで開発された新しいプロトタイプチップは、メモリコンポーネントを処理チップ自体に統合することで、ノルマンボトルネックを回避しています。チップの開発リーダーであるダーメンドラ・モダは、「NorthPoleは、チップ上のネットワーク全体であり、「ノルマンアーキテクチャ」とはまったく異なるパスを切り開いた」と説明しています。
ResNet50というベンチマークを使用してチップの効果をデモンストレーションしたところ、NorthPoleハードウェアは、画像分類などのコンピュータビジョンタスクのテストに主に使用される50層ニューラルネットワークで非常に優れたパフォーマンスを発揮することが示されました。これにより、自律手術、自動車や他の車両の運転、さまざまなロボット関連の取り組みなど、関連するタスクでも優れた性能が期待されています。
IBM Researchの今後の展望と研究
IBM Researchは、NorthPoleアーキテクチャを使用した次のチップの研究を既に数年間行っています。同社のブログによれば、「これはモダにとってNorthPoleの作業のスタートに過ぎません」とのことです。この新しいプロトタイプAIチップの登場は、エネルギー効率の向上に貢献し、より高速で効率的なAI処理を実現する可能性があることを示しています。
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